涙が出る、なみだ目になる原因は?

涙が出るときのケアのイメージ画像

悲しいときや嬉しいときには自然に涙が出ますね。玉ねぎなどの刺激でも涙が出ます。こういった原因がないにもかかわらず、涙があふれることが多いという方いらっしゃいませんか。常に涙目だったり、涙がこぼれてしまう場合には何らかの原因が考えられます。

涙が出る原因と症状

涙が出る原因と症状

涙には殺菌成分や免疫成分が含まれており、目を雑菌から守ったり、異物を洗い流したり、目に酸素や栄養を補給するなどの役割があります。

涙はまぶたの上にある涙腺でつくられ、瞬きをするたびに目の表面に広がります。一日に分泌される涙の量は0.7g程度といわれており、その1割ほどが目から蒸発し、残りは目頭にある涙点と呼ばれる穴から鼻涙管(びるいかん)を通して鼻の奥に抜けていきます。

涙はこうしてつくられ、その多くは体内に吸収されます。それなのに涙があふれてしまうということは、涙の通り道である鼻涙管に問題が生じているからです。

その代表的な例が鼻涙管閉塞という病気で、文字どおり鼻涙管が閉塞してしまうことで涙が通らなくなり、鼻涙管が細い赤ちゃんや高齢の女性によくみられます。

また流行性角結膜炎は、5日~2週間の潜伏期間の後、涙が出的ます現れます。涙のほかに、目の腫れや強い充血めやにを伴います。早めに眼科を受診してください。

涙が出る症状から考えられる病気とケア

涙が出る症状から考えられる病気は鼻涙管閉塞流行性角結膜炎があげられます。

放置すると炎症を起こすこともある「鼻涙管閉塞」

鼻涙管閉塞

涙は涙腺でつくられ、目の表面に広がり、ほとんどが鼻涙管を通って体内に吸収されます。鼻涙管閉塞は涙の通り道である鼻涙管に問題が生じている状態です。

鼻涙管がつまっている状態を放置しておくとたまっている涙に細菌が感染して、涙嚢炎(るいのうえん)という炎症が起こることがありますの。そのため、涙が出る症状が見られる場合は一度受信されることをお勧めいたします。
鼻涙管閉塞

感染力が強いので注意が必要な「流行性角結膜炎」

流行性角結膜炎

流行性角結膜炎は他の結膜炎に比べて、充血や目やにの症状がひどいのが特徴です。お子さんが感染した場合は、幼稚園や保育園は登園禁止になります。学生の場合も出席停止となります。会社でお勤めをしている方も出勤停止となるので、仕事を休まなければなりません。
流行性角結膜炎

涙が出るときのケア

当グループではこのような患者さんには涙点から細い針を用いて生理食塩水などを注入し、たまっている涙を洗い流す処置をしています。

鼻涙管がつまっている状態を放置しておくとたまっている涙に細菌が感染して、涙嚢炎(るいのうえん)という炎症が起こることがあります。涙がたまりやすい人は定期的に涙を洗い流しましょう。根本的な鼻涙管を拡げるような手術がご希望ですと、他院へ紹介させていただくようになります。

反対に目が乾いてドライアイになるトラブルもあります。涙の量が減ると、網膜が傷ついたり、光をまぶしいと感じたりします。今後は目の健康のために、日頃から涙の量にも気をつけておく方が良いでしょう。

症状が改善されない場合や、痛みを伴う場合(目の奥が痛い)は自己判断せず、中央眼科グループまでお気軽にご相談ください。

 
監修者:勅使川原 剛|横須賀中央眼科 院長

医学博士 MBA
MD. PhD. MBA. MA (Interpretation & Translation)
略歴
聖路加国際病院外科系レジデント
横浜市立大学医学部附属病院
University of California San Francisco (UCSF)
University of Bath, UK
横浜市立大学医学部 眼科 臨床教授


所属学会
日本眼科学会
日本臨床眼科学会
日本眼科手術学会
日本白内障屈折矯正学会
ARVO (The Association for Rearch in Vision and Ophthalmology)
ESCRS ( European Society of Cataract & Refractive Surgeon)