白内障

白内障になったら車の運転は!?
自動車が欠かせない高齢者が増加

白内障の代表的な症状は、車のライトなどの光がまぶしく感じたり視力が低下することです。 なかには視力低下のために、運転免許の更新が出来なくて白内障に気付く方もおられます。自覚症状がなく白内障になっているのに気付かないまま車を運転されている方もいらっしゃるでしょう。 もしご家族やご自身が白内障になったら、車の運転はどうしたらよいのでしょうか。

白内障の代表的な症状は、車のライトなどの光がまぶしく感じたり視力が低下することです。
なかには視力低下のために、運転免許の更新が出来なくて白内障に気付く方もおられます。自覚症状がなく白内障になっているのに気付かないまま車を運転されている方もいらっしゃるでしょう。

もしご家族やご自身が白内障になったら、車の運転はどうしたらよいのでしょうか。

白内障の運転

日常生活に欠かせない自動車

超高齢社会で自動車社会の日本では、車を運転しないと生活に支障が出るという方も多いと思います。
特に地方生活者で、電車やバスといった交通機関が行き渡っていない地域に住んでいる方は、自動車がないと食料品さえ買いに行けないという事情はよく耳にします。
すっかり自分の足として自動車が定着してしまっており、自動車がないと生活がままならないと仕方なく運転している方もおられることでしょう。

昨今様々な社会的事情から、高齢者の運転免許について見直されていますが、老化現象のひとつである白内障も注意したいもののひとつです。
加齢による身体機能の低下は、交通事故の原因につながってしまいます。目の病気で見えづらくなっていると、運転にも支障が出てきます。

 

白内障になっても運転していいの?

視力低下まぶしさかすみなどの自覚症状がある場合は、自動車の運転を控えたほうが良いでしょう。一瞬の見間違いが、時には取り返しのつかない大事故になりかねません。
白内障の高齢ドライバーが手術を受けると、交通事故のリスクが約9%減少するとの研究結果もあります。

白内障の手術は、日本では年間10万件以上実施されているポピュラーな手術です。また医療機器の進歩により、より安全で負担の少ない手術へと発展しています。
必要以上に怖がらずに、ご本人の生活に見合った良いタイミングでの手術を検討しましょう。

このような方は要注意!白内障手術を検討するタイミングかもしれません。

 

免許の更新ができなかった後は!?

白内障が進行しており、運転免許が更新できなかったという事はよくあります。
この場合、白内障手術を受ければたいてい免許の更新ができます。

更新の期限に間に合わず、運転免許が失効したときは、6ヶ月以内であれば視力検査を受け治すだけで再交付が受けられます。

しかしご希望するタイミングで白内障手術を受けられるかというと必ずしもそうではありません。
カウンセリング、術前検査、眼内レンズの選定などいくつかのステップを踏むので、ある程度のお時間はかかります。
そうなった時はご事情を担当医や担当スタッフにご相談ください。

 

白内障手術後の運転は!?

術後2日目の診察で視力検査を行い問題がなければ、運転可能な場合がほとんどです。
不安のある方はあまり無理せずに、見え方が安定して目の状態に慣れてから行うのが良いでしょう。

メガネが必要な方は、遠方に度があったメガネをかけないと運転ができません。
通常度が落ち着く2~3ヶ月目を目安に作りますが、早めに運転をしなければならない方は、一旦仮のメガネをつくり、視力が安定してから改めて新しい度数のメガネを作り直しましょう。

安全で快適な運転生活を送るには、ご本人はもちろん、家族や周囲の理解とサポートが必要です。
きちんと白内障を理解し、安心して運転できるよう家族で協力しあうのが大切ですね。

監修者 勅使川原 剛|横須賀中央眼科 院長

医学博士 MBA
MD. PhD. MBA. MA (Interpretation & Translation)

略歴

  • 聖路加国際病院外科系レジデント
  • 横浜市立大学医学部附属病院
  • University of California San Francisco (UCSF)
  • University of Bath, UK
  • 横浜市立大学医学部 眼科 臨床教授

所属学会

  • 日本眼科学会
  • 日本臨床眼科学会
  • 日本眼科手術学会
  • 日本白内障屈折矯正学会
  • ARVO (The Association for Rearch in Vision and Ophthalmology)
  • ESCRS ( European Society of Cataract & Refractive Surgeon)