白内障

白内障予防の基礎知識

白内障とは、眼の中のレンズ(水晶体)がにごって、視力に影響が出てくる病気です。
白内障の原因には、おおまかに加齢・ケガ・遺伝・病気などがあります。
ケガや病気など、すべてに気をつけていても防ぎきるというのは非常に困難です。
ですが早期に見つければ、進行を食い止めることも可能です。
いったん白内障になったら少しでも進行が遅くなるよう、日常生活でできる予防方法をご紹介します。

白内障の自覚症状

いま白内障になっている人は、50代で約半数以上と言われています。
年齢を重ねるとともに発症するので、決して他人事ではありません。

白内障と言っても程度は様々で、自覚症状も違ってきます。
日常生活での些細な変化から白内障に気づくことが出来るので、注意しておきましょう。

発見ポイント

  • 朝夕の散歩のときにとてもまぶしい
  • 太陽を背にこちらに向かって歩いてくる人の顔が見えない
  • 老眼になっていたが、近視になり老眼鏡が要らなくなった
  • 明るい時は大丈夫だが、薄暗くなるととたんに見づらくなる
  • 暗いところでモノが二重にみえる
  • 距離感が無くなり、転んだり、モノが取りにくくなった
  • 視力低下のため運転免許の更新ができなかった

 

自分でできる白内障予防

生活習慣病

まずは糖尿病などの生活習慣病にならないようにすることです。
糖尿病になると若くても白内障が進行しやすくなります。

また睡眠不足や飲酒・喫煙などの、日常の生活習慣の積み重ねが、生活習慣病にかかるリスクを大きくします。
ほんの少しずつでも身体を労わって、ストレスをためないようスポーツで発散したり、お酒の量を減らしたり、禁煙するなどして、生活習慣病の予防にも気をつけましょう。

 

アンチエイジング

原因のひとつである『加齢』に関していえば、加齢にともなう酸化ストレスから身体・眼を守ることが必要です。

一般的に言われているアンチエイジング、すなわち『抗加齢』『抗酸化』『抗糖化』のケアも、白内障の予防につながると考えられます。

眼にも紫外線対策を
アンチエイジングで代表的な紫外線対策は、シミや日焼けのためだけではありません。
紫外線対策と聞くと顔や肌の対策と思いがちですが、実は眼からも紫外線はたくさん入ってきます。
紫外線を浴びると酸化ストレスをうけますので、眼の紫外線対策も大切です。
紫外線をカットするメガネやコンタクトも多くありますので、効果的に使用しましょう。
見落としがちなのは、メガネやサングラスの隙間からの紫外線です。つばの広い帽子や日傘を併用するとより効果的です。

日焼け対策にもなりますので、一番身近な予防方法ではないでしょうか。

また抗酸化力の高い栄養素をきちんと摂取することも大切です。
毎日のお食事から摂るのが理想ですが、難しいようならサプリメントを上手に使って、必要量摂取するよう心がけましょう。
マルチビタミンやルテインなども白内障予防に有効です。

中央眼科が考えるサプリメントとの向き合い方

 

ケガに注意!

眼への強い打撲やひどいケガにより、水晶体が傷ついて白内障を誘発することがあります。
スポーツや外出が多い方は、ケガをしないよう十分に注意しましょう。

 

白内障の手術の前に 

現在の日本は超高齢化社会に突入しています。
白内障に限らず、何らかの疾患で不自由な状態のまま生活するより、年齢を重ねても健康でイキイキとした毎日を送りたいですよね。

白内障予防の考え方1つをとっても、生活習慣がいかに大切かが分かりますね。
急に今までの生活を変えるのは大変でしょうし、かえってストレスが溜まってしまってもよくありません。
まずは自分に合った予防法で、負担の少ないものから始めてみませんか?

白内障のセルフチェックリストはこちら

 

監修者 勅使川原 剛|横須賀中央眼科 院長

医学博士 MBA
MD. PhD. MBA. MA (Interpretation & Translation)

略歴

  • 聖路加国際病院外科系レジデント
  • 横浜市立大学医学部附属病院
  • University of California San Francisco (UCSF)
  • University of Bath, UK
  • 横浜市立大学医学部 眼科 臨床教授

所属学会

  • 日本眼科学会
  • 日本臨床眼科学会
  • 日本眼科手術学会
  • 日本白内障屈折矯正学会
  • ARVO (The Association for Rearch in Vision and Ophthalmology)
  • ESCRS ( European Society of Cataract & Refractive Surgeon)